サッカーというスポーツは、世界で最も親しまれるスポーツであり、
一番球技の中で点の入りにくいスポーツとも言われています。
また、複数の得点加算がないため、一発逆転という場面がなく、
それはまるで人生の生き様を示すかのように、ひとつひとつ着実に
得点を重ねていくスポーツでもあります。
秋の募集説明会を前に、学校配布の反応、その他他チームで所属して
いる小さな選手たちに、「もっと上手くなりたい!」と思うなら、
ぜひこないか?とお誘いするのですが、どうも煮え切らない…。
札幌中央は区内でも週4回の練習を基本としており、その開催回数は
他の少年団を比べても多い方に入ります。
ゆえに、サッカーに時間を取られる、サッカーだけじゃないからと
活動に制約されてしまう事を嫌がる方もいらっしゃるとお聞きします。
もちろん、その活動のすべてに保護者が帯同しなければならなければ
ご負担も多いでしょう。が、うちはそれがなく、自力で行なうチーム
です。
様々な諸事情があり、区内特有の進学にまつわる問題などもありますが、
こんなに回数があって、個々を磨ける環境があって、なぜ頑張れないか?
札幌中央では個人技はなかなかうまくなれないだろうから…と言われた
事もありますが、実際には個人技の上達しない選手は1人もいません。
それだけ「個」にこだわる練習が多いからで、先日も体験にきた選手と、
6月から入った1年生の女の子でさえ、わずか半年の経験だけでその差は
歴然でした。「個」の技術を「和」にしていくことが大変なのですが、
それは多くの経験を積まなければ活きてきません。
私のことを、「サッカーだけが中心」と思う人も多いようです。
しかし、そうではなく、もっとサッカーの環境が整っていれば、
もっと現役時代に多くの経験ができたのではないかと思う気持ちがあるから
小さな事にこだわりをみせ、このチームを創部させてきました。
けど、そう強くこだわることが、かえって葛藤に悩まされる時があります。
あるチームは週2回、外サッカーの季節でも外1回、体育館1回の練習で、
良い結果を残しています。指導者も有能で、学生時代から数多くの指導経験
を積まれた方が一生懸命指導されています。
またあるチームはボランティアスタッフ2名が献身的にチームを支え、
多くの練習回数を重ね、単一校だけの選手募集でありながら強豪の名に
恥じないチーム作りをしています。
小学生の自分に、もっとこんなことがあれば変わったかもしれない。
中学生のときに、こんなことを教えてもらったら変わっていたかもしれない。
高校生の時、気づいた時にはすでにもう引退だった、大学の時は…と、
気づくことはどんなことも同じでしょうが、後から気付くことが多いのです。
それをひとつひとつ形にしていこうと「こだわる」から、良いものが…と、
そう思っても、これがなかなかうまくいかないのです。
保護者の方々は、そこまで「サッカー」というものにこだわりはありません。
確かにそうでしょう。私だって「サッカー」でなければもっと違った考えを
持っていると思いますが、自分が携わってきた「サッカー」だからこそ、
想いが尽きず、こうして活動していると思うのですが、それは皆さんにとって
ひとつの「ツール」でしかないわけです。それは、子どもたちも同じです。
ものすごく頑張る子もいれば、まだなんとなくという子もいます。
うちはそういう意味では、一生懸命頑張ってくださる保護者のもと、
子どもたちが一生懸命サッカーに取り組む姿勢をみせていますが、
必ずしもそれが本当にそう思っているかどうかは、まだわかりません。
とある指導者と話した時に、
多くの選手を集めたければ勝たないとならない。という話がありました。
これだけ練習をしながら大きな大会にも出られず、1回戦や2回戦を徘徊
するようなチームに誰が見向きするでしょう?
確かにおっしゃるとおりです。それは指導力不足であるかもしれません。
それ以上の生活面や活動内での取り組みに特筆することはありますが、
やはり勝てない試合ばかり続けば士気は下がります。
サッカーはこうあるべきだ。こうだった、ああだった。
そういう固定概念は通用しませんが、こだわればこだわるほどに苦しくなる。
そう思った時、なぜかサッカーに対する情熱や気持ちが自然とそこに風が入
ってくるような感覚になりました。「冷めてきた」といえばちょっと聞こえは
よくありませんが、そんな気持ちになってしまいました。
それはきっとそれだけこの競技に対して真剣に向き合ってきた証拠ですが、
それだけこの競技の苦悩、辛さ、そしてその苦しさを乗り越えた先に見える
喜びを知っているからこそ伝えたくてこだわる部分ではありましたが、
みなさんにとっては、ひとつの「種目」でしかないわけです。それは、
大変厳しいものの言い方ですが、保護者の都合でしかないからです。
だから私どものチームは原則保護者のお手伝いを含めていません。
最低限の送り出しなど、心配事は多くあるでしょうが、そこを乗り越えて
子どもたちは日々大きく成長していきます。
体力的なことだけなら、
多くの周回数を走らされるよりも、気づいたらこんなに走れるように
なってた!という方が楽しいと思っています。
辛い条件下のボール回しよりも、遊びの中でチャンスを伺いながら楽しんで
ボールを自由自在に操れるようになった方が1回で自分のモノになります。
けどそれだけではありません。
使ったゼッケン(ビブス)をたためなかった子が、きちんと10枚たたんで
しまえるようになったり、ボトルをゆすいでそのままだった子が、タオルを
敷いてさかさまに干すことまでを覚えたり、自分の出したごみではなくても
当たり前に試合観戦に行った先のごみを持ち帰るようになったり…。
これはみんな4年生以下のうちの選手達の行動です。
つまり5,6年生は、当然のごとく当たり前に行動しています。
これをご自宅でご指導されるほうが、大変だと思います。
遊びに来た幼稚園、保育園の弟妹たちのお世話から、試合時の引率行動…。
子どもたちは、与えた条件をすこしづつ、自力で超えることで、成長します。
札幌中央は勝利至上主義のチームではありませんが、個々の資質を高め、
自立心の促進を目指して頑張る育成主体のチームです。その場の勝ちよりも
将来の勝ち組へ育成したいと思う気持ちの方が強いチームです。
こんな少年団チームは、どこを探してもないと思います。
本音と建前…建前で子どもは育ちません。飛び込むこと、チャレンジさせる
こと、そして何より、親が自ら育成を思うなら、自分の関わり方を上手に行なう
ことで、子どもは輝くほどに成長し、大きくなっていくものです。
私達はそんな育成のお手伝いを「サッカー」というツールをつかって
行なっているだけなのです。
「美しく勝て!」というその意味は、身を美しくという「躾(しつけ)」
の意味もありますが、個々の輝きを磨いてほしい部分でもあります。
そんな私達の活動、見に来ませんか?
体験募集は随時です。他チームからの移籍の場合は内容を伺った上で場合に
よっては簡易的なテストを行ないます。未経験者へのハードルはありませんが、
経験者へセレクションを行なうのは、それなりの過程を見ないと違った意味で
今現在頑張っている選手達のためでもあるのです。
彼らこそ、本当に一生懸命頑張っているからこそ、
他でやってたから入れるというチームにはなりたくないのです。そのかわり、
他でなかなか出場できなくて苦悩している選手には活躍の場を与えたい。
実際に他からうちに来て輝いた選手が何人もいます。
サッカーというのは奥の深いスポーツです。だからこそこだわりますが、
大切なのは、こだわりではなく、こだわれるだけの熱意を持つ子に育成を
できるかどうかです。私達指導者はサポートです。一番は、保護者です。
…保護者の都合で子どもの活動を妨げてはいませんか???
ぜひご相談ください!きっとお役にたてるはずです。
どうか、うちの活動を、見に来てください。お待ちしております。 |